強いアメリカを背負ったような役者が、ジー ン・ハックマンの魅力でもある

アメリカ人らしい俳優の5本の指に入るだろう
男優、ジーン・ハックマン。今90歳。
アカデミー賞受賞作品「フレンチ・コネクション」では、ポパイという異名を持つエキサイティングな刑事役が実にツボにはまり、映画は今尚、生き生きとしている。

「スーパーマン」に出演したのが1978年。
こういった劇画チックなアニメティでリアリティのない映画は、ジーン・ハックマンはその良さがまるで出ない。
ここでジーン・ハックマンは沈んだかのように思えたが、1983年のベトナムに残された捕虜のアメリカ兵を救出する「地獄の7人」でカムバックを遂げる。
続いて1986年の「勝利への旅立ち」ではインディアナ州の田舎町にある高校バスケチームのパワフルなコーチとして見せ場を多く作る。
州大会の優勝チームになるまでをドラマチックに映画は展開される。
選手とコーチとの関係、コーチと保守的な地元の父兄との摩擦、リアリティな人間ドラマとしてジーン・ハックマンは名演。
時代設定が1951年であるのも、映画にノスタルジックさを映し出す。

この作品はアメリカ国立フィルム登録簿とされている。
共演者のデニス・ホッパーがこれほどジーン・ハックマンと上手に絡むとは。
ジーン・ハックマンのその後の映画での活躍は察知の通り。
男っぽさ、荒々しさ、右寄り、時には右寄りを裏切る。優しさも、寂しさも見せる演技派として、クリント・イーストウッドより一枚上手か。

早口で激しくまくし立てることの出来る演技は、あのデンゼル・ワシントンと真っ向から対立した映画「クリムソン・タイド」ではド迫力があった。(デンゼル・ワシントンも負けていなかった)

アメリカ人らしい俳優として、ジーン・ハックマンをいち押ししよう。
「勝利への旅立ち」
(1986年米作品)
監督/デヴィッド・アンスポー
出演/ジーン・ハックマン、バーバラ・ハーシー、デニス・ホッパー/他

Oimachi Act./おい街アクト

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