不完全である大人の心を味わい深く描いた秀作。「六つの心」はフランス映画のエスプリ満載‼

パリの街中での人との出逢いと触れ合い。
この映画は大人の男性3人と、大人の女性3人の、それぞれの心を、プライベートな生活と仕事を絡めながら、本音と建て前、迷い。

いじけ、いい子ぶったり、六人六様、その心模様の移り変わり、あくまでも基本は自己中心的な考え方である"心"を描いていく。
だから映画のタイトルが「六つの心」。
名匠アラン・レネが見事に"心"描く。
そして無論、役者が素晴らしい。
映画は六人が繰り広げる様々なシーンを生き生きと描いていく。
そう、先を急いで観たくなるほどに動きが映画にはあるのだ。
人との心の触れ合いが時に痛く、時に優しく、また残忍であったり、滑稽で、風変り、人間の心が、他人の心によって色が変わるように描いている。
婚約者と住む家を探す女性。彼女には婚約者が仕事を見つけようとしないいらだりで、不動産会社の紹介したアパートがまるで気に入らない。
この時点で彼との生活を本心から望んでいないことが見えてくる。
負の部分しか見ようとしない、女性の"心"が描かれている。
こうして映画は始まっていく…。


映画「六つの心」(2006年・フランス作品)
監督/アラン・レネ
出演/サビーヌ・アゼマ、アンドレ・デュソリエ、
ピエール・アルディティ、イザベル・カレ、
ラウラ・モランティ/他
※2006年ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞秀賞、
他。

Oimachi Act./おい街アクト

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