マッギン・クラーク&ヒルマンのゆとりのあるROCKが、AORの中から抜け出て来た。今聴いても完熟

1979年とは古い話ではあるが、ザ・バーズのオリジナルメンバーのロジャー・マッギンと
ジーン・クラーク、そしてクリス・ヒルマンが「マッギン・クラーク&ヒルマン」として同名のアルバムを出したのだ。

71年の解散から8年間は、それぞれが独自の活
動を展開していた。
が、言うなればAORにうんざりしたアメリカの音楽界に、一石を投じたかったのだろうと、僕は勝手に思い込みをして、彼らのアルバム発売を喜んだものだ。

ジーン・クラークの曲は優しく、暖かく、それでいて繊細さがにじみ出て、素晴らしいと感心する。

クリス・ヒルマンはこの頃、彼らしいアメリカン・ロックをたたみかけるように積極的に演っていて、これが熱く熟していていい。

ロジャー・マッギンはアルバム全体にメリハリをつけていく役割をここでも果たしている。

AORとは全く違うメッセージ色の強いロック
を聴かせてくれる。
リズムの多彩さ、豊かさが上品なロックとして心地良い。
さすが役者が一枚も二枚も上手なメンバーの創り出す音楽は、大人のROCKである。

このアルバムを聴くと、なぜか心が落ち着き安心する。
メッセージ色が一皮剥けているので、ゆったりと聞き入ることができるからか。
ラスト、「バイ・バイ・ベイビー」は
ロジャー・マッギンらしいラブ・ソングでアルバムをキメている。

Oimachi Act./おい街アクト

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