なんとかなるさ。人生は何度でもやり直せる。自由に生きるとは、社会に他人に何と言われても“平気“である強さがいる。フランスが作ると許される映画
家も家族も仕事も金もない。
なんにもない。
世間からはみ出した不器用な人間がそれでもポジティブに生きていく。そう、自由があるから。
舞台は南フランスのプロヴァンス。
家族に逃げられたガスパールと親から捨てられたロバンソンが、家族に捨てられた老女ジャンヌと生活をすることになった。
住むのは人がいなくなった海辺の家。
そこを修理してレストランにすることが彼らの夢。
お金がないが、カギ屋に勤めただけあり、人の家に入り込んで食料を仕入れとする。
いわゆる日本でも韓国でもこの手の映画が注目されて、〇〇賞を受賞したが、この映画があったからこそ生まれた作品。
こちらの映画の方は、捨てられた人間が助け合い、温かくハートフルに生きていく様を描いているのでイヤ味がない。
監督がジプシー出身であるだけに、弱き者への優しい眼差しがたっぷり含まれたいるので、哲学的に違和感のない作品になっている。
こういった生活にあこがれる人がいてもオカしくはないし、自給自足の生活を目指す人が多いのも理解できる。
そう、人生は何度でもやり直せる、がこの映画の伝えたいメッセージだ。
映画「ガスパール/君と過ごした季節」
(2006年・フランス作品)
監督/トニー・ガトリフ
出演/ジェラール・ダルモン、ヴァンサン・ランドン、他
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