映画らしく作ろうとする意図が強くなりすぎて、今ひとつパワーが薄れたか

天才芸術家と言われる人は、ほとんどが変人、奇人の類いに入れられる。
が、世の中には評価されなくても、変人、奇人の絵描きや、詩人、音楽家、物書きは存在する。

そういった人は評価されないが為に仮面をかぶって生きているのだ。

名前だけが売れてしまうと、変人、奇人になりきってしまうことが出来るらしく、一般大衆はそれにだまされてしまうことが多くなり、作品の正統の評価は関係なしに、"偉人"扱いする。

周りを見廻すと、そんな"芸術家"や"アーティスト"がうごめいている。
この作品は天才彫刻家のジャコメッティの晩年を描いた。

ジェフリー・ラッシュが扮する芸術家のジャコメッティは変人っぽくはないし、奇人でもない。

どんなに上手な役者でも、本物の変人や奇人を演じるのには限界がある。
彼に絡む2人の女性が登場しているが、こちらの女性2人も華が薄い。
一番濃い華は、肖像画のモデルになる男優アーミー・ハマーだ。
ジェフリー・ラッシュの演技がカラ回りしているのが残念だ。

映画「ジャコメッティ 最後の肖像」
(2017年イギリス作品)
監督/スタンリー・トゥッチ
出演/ジェフリー・ラッシュ、アーミー・ハマー、他

Oimachi Act./おい街アクト

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