あの弘田三枝子も気に入ったカンタータがこれ⁉
罪に逆らって立ちなさい
さもないと その毒がお前を捕まえてしまう
悪魔に惑わされないようにしなさい
なぜなら
神の栄光を辱める者は災いを受け
命を落とすのだから
これはバッハのカンタータ
「罪に逆らうべし」/BWVの第1曲の歌詞だ。
怖ろしい説教。
ルター派プロテスタントの教会音楽家として過ごしたバッハは、教会カンタータや受難曲に代表される教会音楽の作曲と上演が活動の中核をなしていたので、牧師は使徒書簡と福音書の朗読に基づく説教をし、バッハはそれらの内容的な関連をもった教会カンタータを上演した。
これはまさに詩と音楽による説教に他ならなかったが。
「罪に逆らうべし」は、アルトのための独唱カンタータの冒頭を飾るアリアで、イエスの悪霊払いにちなんで、罪と戦うことを説いている。
不協和音の多いヴァイオリンの響きが、「罪に逆らうこと」を表している(?)。
①アンゲリカ・キルヒシュラーガー(メゾ・ソ
プラノ)、ジュリアーノ・カルミニューラ(バロック・ヴァイオリン)、アンドレ―ア・アルコン指揮/ヴェニス・バロック・オーケストラ。
②こちらはグレン・グールドが唯一、演奏した宗教曲として珍しい映像が見られる。
1962年4月8日放映の「グレン・グールド・オン・バッハ」より。
グールドがパーソナリティとしてバッハの音楽について語り、演奏したものを収録している。
楽器はハープシコードにやや似た響きのする
"ハープシピアノ″を用いている。
グールドの弾くこのカンタータは、不思議な魅力があり、弘田三枝子が「ミコ・ジャズ・ライブ・イン・北九州」ライブ録音のために来北し、長期滞在した折に、この曲をCDの中に録音したいという意向があり、練習スタジオで練習したことがある。
「ヴォカリーズ」で始まり、途中からこの「罪に逆らうべし」に入っていく…。
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