コンセプトが問われた時代。音楽にも映画にも。解かりやすい3枚を紹介

コンセプト(concept)とは、基本的な物事の考える路線のこと。

何を伝えたいか、メッセージのテーマのこと。"コンセプト・アルバム"を今では余り考えないし、創らないミュージシャンが増えた。

アルバムを通して"コンセプト"を伝えたとしても、聴き手はアルバムを通して聴かない。
いい曲だけをとびとびで聴くから。
そんなレコード・アルバムを出しても、価値を解かろうとする音楽ファンが減った。

いや、音楽そのものに対する聴き方が変わったので、必要性をリスナーもミュージシャンもこだわることに見切りをつけた。

これを良い悪いは別にして、要するに作る意味を失わせてしまった時代の流れか(?)。

コンセプト・アルバムの代表をここに紹介しておくことは、意味が薄いかもしれないが、知っておくだけでも損にはならないだろう。
例えばこの3枚。


①マインド・ゲームス/ジョン・レノン
「ジョンの魂」、「イマジン」に続く
ジョン・レノンのコンセプト・アルバムがこれ。
いうなれば「愛が答えだ」。そこに理想郷を託したジョン・レノンの"ヌートピア宣言"が
コンセプト。
(73年発売)代表曲は「マインド・ゲームス」。
このアルバムではジョン・レノンは過激な
「ジョンの魂」から、大きく変わって
"優しさ、愛"のメッセージ。


②ロデオの恋人/ザ・バーズ
68年に発表したアルバム。
カントリーとロック、フォーク・ロックを融合させた。
ここでカントリー・ロックがアメリカに誕生した記念すべきアルバム。
グラム・パーソンズのロジャー・マッギンにけしかけた結果、この「ロデオの恋人」はその後のバーズへの飛躍へと繋がった。
クラレンス・ホワイト(G)、ジーン・パーソンズ(Dr)はこれからバーズに加入することになる。
そしてグラム・パーソンズ(V)もフライング・ブリトォー・ブラザーズを結成する。
これはアメリカ音楽の歴史的"名盤"である。


③ならず者/イーグルス
イーグルスのアルバムの中でコンセプト・アルバムとしては最高の秀作。

アルバム自体の売り上げは低かったが、これぞコンセプト・アルバムの出来映えが素晴らしい。イーグルスの「ホテル・カリフォルニア」よりも通にはこのアルバムは好かれている。
このアルバム制作時にはフライング・ブリトー・ブラザーズに在籍したバニー・リドンがいて、カントリー・ロック色強し。

コンセプト・アルバムを作り上げるには、ジョン・レノンのような思想的な転換によるメッセージ性が必要であるし、このバーズ、イーグルスのように音楽に対する思想的変換、チャレンジ性がなくては、素晴らしいコンセプト・アルバムは生まれない。

Oimachi Act./おい街アクト

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