第一次世界大戦下のロシアの女性部隊の懸命な戦いが甦る

パッと見た瞬間、あの懐かしい "死語"
「オバタリアン」が頭に浮かんだ。
ジャケット写真にも
「女性部隊」
「ロシア婦人決死隊」
「戦え、この命が尽きるまで」とコピーが並び、ロシアのオバさん達の集まった兵隊の中隊(?)、大隊の映画かな?
と思ったが、「バタリオン」はどうも
「オバタリアン」とは意味が違うのでは?
と調べてみると、やはり、「バタリオン」は
英語で陸軍編制上の単位のことで、「大隊」
の意味。
そんな感じで映画をじっくり観たくなった。
参考までに今は死語の「オバタリアン」とは、1986年公開ホラー映画「バタリアン」をもじって作られた、オバさん達の様(サマ)を指した合成語。

図々しい、無神経、…とある。
ストーリーは第1次世界大戦のロシアとドイツ
の闘いの最前線での話から始まる。
ドイツ兵もロシア兵も戦闘意欲をまるで喪失し、仲良しごっことして互いに酒を飲み交わしたりするほど。
命を捨てて国の為に戦うなど、バカラシ~、
と戦争はしているが、戦争をしていない。
上層部だけがイライラ。
そこでロシアの女性部隊を募り、戦う気力の
ない男兵士に変わって、ロシアの戦力にしょ
うという発案から、女性部隊「バタリオン」
が結成され、訓練が始まる。志願兵は皆、
頭を刈られてしまう。
美しい女性が坊主頭になっていく…。
この第一次世界大戦の戦(いくさ)は、地面に溝
を掘って、その溝に隠れて戦をするという超アナログ的な戦で、小銃やいいところ小型機関を使う闘い。

映画の中に登場するマリア・ボチカリョーワという女性隊長は実存の人物で、彼女の描写が痛々しくも頼もしい。

この作品はロシア・アカデミー賞(ゴールデン・イーグル賞)4部門受賞、ほか5部門にもノミネートされた。
※ロシア映画でもタイトルを英語で。
そんな時代になりつつあるのか!?

「バタリオン/ロシア婦人決死隊VSドイ
ツ軍」(2015年・ロシア作品)
監督/ドミトリー・メスキロフ
出演/マリヤ・アロノーヴァ、マリヤ・コジュフニコウア、ニコライ・アウジン、他

Oimachi Act./おい街アクト

北九州からお届けするエンタメ情報発信サイト。 ひとくせある編集部からクセのある情報を公開!!エンタメ多めに関してはあしからず。更新情報は公式Twitter(@oimachiweb)にてお知らせ。