アニメもいいが、世界を知る為の映画も必要

レバノンの首都ベイルート。キリスト教徒のトニーと、パレスチナ難民のヤーセルとの間に起きたささいな口論が、ある侮辱的な言動をきっかけに、大きな問題へと発展する。法廷へと持ち込まれて、両者の弁護士が論戦を繰り広げる。この衝突を、メディアが大々的に報じたことから、国全体を震撼させる問題へと発展していく…。
実はどこの国でも起こりうる、今さら仕方のない過去の問題、白か黒かではなく、白も黒もあるし、どちらも白であり黒であるかもしれない不確定要素の集積がもたらす不条理さ。
 
この映画は他の国の歴史を知ったとしても、そこに真実があるというのも不確実。特に日本人には中近東の問題は理解が難しい。だが出来る限りどうしてそうなったのかを、知る必要性はある。
 
日本人が国際人として誇りを持つことが出来るようになるためには、日本人としてのと言うより、日本人の一人ひとりの個人が持つべき見解が不足している、という諸外国からの指摘を素直に受け入れ、もっと学ばなくてはならないグローバルな問題が世界にはある。これをまず知ることから、日本人がよりよき社会を目指すための第一歩が始まる。
 
映画「判決、ふたつの希望」
(2017年レバノン、フランス合作)
監督/ジアド・ドゥエイリ
主演/カメル・エル・パシャ、アデル・カラム、他

Oimachi Act./おい街アクト

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