百円の車券が2363180円の配当になった!!⑤‐⑤のゾロ目が生まれた事実

以前、紹介した天才ジョッキー、福永洋一が、ヤマニンウェーブで、逃げて逃げまくったパッシングゴールドを秋の天皇賞、東京競馬場ゴール寸前に交わして、万馬券②‐⑦を出したレースを紹介した。
 
福永洋一のレースの読みと、仕掛け時のタイミング、そして馬の実力を余すところなく存分に発揮するレース運び、騎乗馬との絶妙なコミュニケーション能力……。
天才は騎乗馬に負担をかけないと言われるし、馬の能力を無理なく導き出す、と言われる。
 
さて、この時僕は東京にいて、さらなるハプニングを競輪で見ることになった。
 
1973年の千葉競輪場。
 
トップひきいる5枠の選手が、同じく5枠にいた選手と1位、2位で入ってしまった!!
 
トップひきがレースの連に絡むなんて、あり得ないのが競輪の世界。
 
が、このレースは転倒事故が起こり、他の選手は全滅。
⑤‐⑤という、あり得ないぞろ目の車券が生まれたのだ。
 
配当金は百円券1枚が2363180円の配当。
 
この⑤‐⑤の百円券が、なんと5枚も売れていたのだ。
⑤‐④、⑤‐③を買おうとする人が多く、あまりに多く…、⑤‐⑤の窓口にズレ込んでしまい、いやおうなしに買わされた、という格好になってしまい、⑤‐⑤が売れたのだ。2枚…。
 
そして百円券3枚を買ったのは、場外売り場だと。これを買った人は競輪のことをまるで知らない若者だったらしく、まして⑤‐⑤なんていう車券は一般的には"あり得ない"ということさえ知らなかったと、伝えられる。
 
小倉に帰って来た時に、「東京の競輪ファンは競輪のことをよく知らんな!!」。「小倉で⑤‐⑤など買う奴は、一人もおらん‼」と。
 
こんなことが起こる。事実だから、"レースに本命なし"とか。"強い奴が勝つとは限らない。勝ったものが強いんだ"など。いろいろな格言が生まれた。

Oimachi Act./おい街アクト

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