アカデミー賞を受賞しなかったら、埋もれた作品になっていただろう映画だ
小さなアメリカの田舎町で繰り広げられるサスペンス映画。
こういった映画を撮る映画監督がアメリカにいる。そして、こういった作品に相応しい役者がアメリカにはいる、という感想はオカシいか?
アメリカ的な映画であり、日本にもありそうな"事件"を綴っている映画でもあるのが、やはり原点に帰ると映画は、日常的なものでもあるし、人間は国こそ違えど似たり寄ったりなのかも知れない…。
この「スリー・ビルボード」で2度目のアカデミー賞主演女優賞を得たのが、フランシス・マクトーマンド。
彼女と対立する警察官も、これまた役者。
田舎町に本当にありそうな話と、いそうな人が絡んで、観る人の心をグイグイと引きづり込んでいく映画。
役者がいいとこうなる‼ 俳優はこうでなくちゃ~ね。
臭いモノにフタをしたくなる立場の人々と、臭いモノのフタを取りたくなる人がいて。こうして時は流れて行く。時代は繰り返すのか。
ラストは観る人に"安心感"を与えてくれる。
安心感とはハッピー・エンドではなく、敵に苦笑する「ユトリ」だ。
その"安心感"で役者も映画も救われているようです。
作品「スリー・ビルボード」
(2018年アメリカ作品)
監督/マーティン・マクトナー
出演/フランシス・マクトーマンド、サム・ロックウェル、ウディ・ハレルソン、他
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