聴けば聴くほどシブい輝きの増す「朝日のあたる家」

アニマルズの「朝日のあたる家」が、本国イギリスとアメリカで1位になったのは、1964年の6月だったか。
彼らのデビュー2枚目のシングルだ。
 
ビートルズとはまるで違う。
アニマルズの黒っぽさ、貧しさ、不良っぽさ、男っぽさ。
この歌が、貧しい黒人をテーマにした歌と本当に知ったのは、その時ではなかった。
 
エリック・バードンのシャフターの黒人っぽいヴォーカルと、アラン・プライスのキーボードがハチャメチャにカッコ良く、当時としては長い4分以上の曲をよく聴いた。
 
エリック・バードンは「生まれながらの声」か? という疑問を抱く人が多い。
背丈が低い人の声は高音がのびる。
これは確かに。
エリック・バードンは高い声が出ている。
 
黒人っぽいヴォーカルは、酒とタバコで声をツブしたと思われる。徹底的にツブしたのではなく、作為的に"程度"をわきまえてつぶしたと思われる。
 
エリック・バードンは、とても生き方が"したたか"でもある。
 
ボロボロになるまで、ドラッグをやっていない。ジミ・ヘンとも好意的に付き合っているが、決して自分の人生を踏み外していない。
 
エリック・バードンの持って生まれた"たくましさ"であり、"強さ" "したたかさ"なのだ。
 
次から次へとメンバーを変えていった。
 
新しい趣向性を求める、カリスマ性がそうさせたのだろう。
 
生き様はとても粘り強く、そして努力家。それが"したたかさ"の根元からくる超人的なエネルギーの持ち主なのだ。
 
アニマルズの曲の中で、やはり「朝日のあたる家」以上の傑作はないと、僕は考える。
この曲はリバイバルで何度も、その後チャートにあがっている。
 
この曲だけは、ビートルズ、ストーンズ、ボブ・ディラン、ドアーズ、ジミ・ヘン、ディープ・パープル、クリーム、レッド・ツェッペリンよりも勝っている。素晴らしい!
同時にアラン・プライスのキーボードにも"ブラボー"だ。

聴いてみよう。「朝日のあたる家」。

Oimachi Act./おい街アクト

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