「妹」は好きだ!「神田川」よりも普遍性のある名曲だ
かぐや姫の「神田川」、「赤ちょうちん」に続く"四畳半フォーク三部作"の第3部は、「妹」。
解散前、最後のシングルで、"解散"と"妹の結婚=別離"をテーマとしてダブらせている。
1974年の作品になる。
今までの"かぐや姫"のイメージを一掃するような、妹と兄の"絆"をテーマにしている。
この「妹」で、南こうせつの株は上がった。
同時に、後に「風」を結成する伊勢正三も、いいスタートをきれた。
妹を想う気持ち。その愛情をあえて"器量が悪いと"ぶつけている歌詞が、この唄の魅力になっている。
そして、"あいつは俺の友達だから"と"父と母が死に"。さらに、"味噌汁の作り方を書いていけ"と。
そして"どうしても、どうしても、どうしてもダメだったら帰っておいで妹よ"と、詞の持つ力を強力に静かなメロディーにのせて、人の心に訴えかけてくる。
お見事!
この歌が好きだった男を今でも覚えている。
そいつは一人息子。で、妹がとても欲しかった。母親がいなかった。厳しい父の死で反抗しながら育った。今、考えてみると、奴(あえてそう言う)は妹じゃなく、実は"こうせつ"のような兄貴が欲しかったんだ、と今は解かる。
こうせつのファンには、こういった兄弟が他にいないとか、家庭的ににぎやかしくない。そんな若者が多かった。
が、妹にしろ、弟にしろ、息子にしろ、娘にしろ、結婚していくのは嬉しいが、とても寂しいものでもある。
こういった人の"弱味"をつついてくる歌は、やはり、いるまでも忘れないし、人の心の中で名曲となっていくのだ。
それでは、「妹」をかぐや姫で。
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