コーヒーは文化だ!!

ストレートのコロンビアのコーヒーを飲むおじさんがいた。その日も定番のコロンビアを注文。ところが、何を勘違いをしたのか、僕はキリマンジャロのストレートを出してしまった。 そのおじさん「やっぱりコロンビアは美味しいね!!」と満足げに言う。エッ、ハッ！と間違ってキリマンジャロを淹れたことに気付いた僕は、知らぬ顔で「体の調子がいいから美味しいんですよ」と、言うしかなかった。すると、そのおじさんは嬉しそうな顔をして、「今日は、もう一杯飲むかな」と。僕は、苦肉の策で「またコロンビアでいいですか？そ

れとも二杯目はキリマンジャロでもお淹れましょうか？」とうさんくさい問いかけをした。おじさんは「そうね、たまにはキリマンジャロでも飲むかねぇ」と。僕は今度は仕方なく、コロンビアを出すことにした。すると、おじさん、「キリマンジャロも美味しいだね」ときたもんだ。この人、コーヒーの味に講釈を毎朝、相当に言う人なんだが、要するに口ほど、舌は肥えてないんだ、と知らぬ存ぜぬで、心のうちにし舞い込んだ。