アナログさを求める人間には、バッハはキツイかな
ピアニストは個性と技術力で、好きな曲が決まるようだ。
バッハが嫌いな人は、対照的な位置にあると思われるドビュッシーを好むことになったりする。
そして又、年齢が重なっていくと音楽の嗜好が変わることがある。
ブラームスなどは、齢をとると"好きな曲"になる。
齢をとると演歌の良さが解かってくる。
つまり"ワビ"、"サビ"をどうしても欲してくるのが、人生においての最終章の"心の平和”なのかもしれない。
食べ物の好みが、年齢に伴って変わるようにだ。
若くしてバッハのような絶対音楽を好まない人も、またいるのが面白い。
そういう人のバッハに対する意見は「シャカシャカしてうるさい」とか、「スキ間がないのがキツい」とか言っている。
そんな人が好む音楽は、やはりドビュッシーとかサティが多い。
筆者も近頃は聴く音楽が変わった。
今聴いているのはエリック・サティの「ジムノペディ」。
ピアノ独奏曲で、サティが1988年に発表した。
サティも変わった人柄で、ドビュッシー、ラブェルに影響を与えたといわれる。、
「ジムノペディ」の第1番は"ゆっくりと苦しみをもって"弾く。
第2番は"ゆっくりと悲しみをこらえて"弾く。
第3番は"ゆっくりと厳粛に"弾く。
確かにフランスの"エスプリ"があふれたピアノ曲であり、クラシックの異端児としての存在感は強く、鋭い。
時代がデジタル化し、アナログさを求める人の心の向きがある時代。
サティやドビュッシーの"不調""不協"さは、とても新鮮に感じることが出来るのは、確かだ。
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