映画「4分間のピアニスト」をどう観るか!?
ドイツ映画をムキ出しにしたような映画だ。
音楽、ピアニストの感情、感性という世界を描いているが、本質は"ネオ・ナチ"に対する屈折したドイツという国柄。それに対するストレス、欲求不満を監督、出演者が、製作者が一体となって、スゴい映画が作りだされた。
映画の主軸は、捕われた女性天才ピアニストの心の傷と、残された人生に己の尊厳を賭けるトラウマを持つピアノの女性教師としての最終楽章が"戦い"として描かれている。
クリス・クラウスの脚本、監督による2006年作品。
ドイツ・アカデミー賞・作品賞、主演女優賞受賞。ラスト4分間のクライマックス・シーンは、ドイツの過去(良くも悪くも)を打ちのめすようなピアノ演奏シーンが繰り広げられている。
厳格なドイツとはオサラバしたい、ある種のドイツの国民感情を代弁したかのような映画だ。
モニカ・ブライプトロン(2009年死後)はオーストリア出身の女優。ドイツ人ではないのがミソ。
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