整形した俳優ばかりを見ていると、人間臭さが不足して、映画も面白くない。この『恋人たち』はつまり今の時代には観るべき作品なのだ!!

キレいな女優。イケメンの男優。日本では映画もアニメ化して、美的で、現実離れした世界を描くのが主流となっている。
 
こういった映画(邦画)ばかりを観ていると、キレいではない俳優が沢山出演している映画は、第一印象から「ええっ!?なんか面白いの?これ。なんかキレいじゃないが…」と、観るべきか、やめるべきかと迷いつつも、妙に引き込まれていくもの。
 
ヨーロッパの映画では、個性的な俳優、役者が当たり前に出演して、「えっ!?この男と女のカップルは、不似合いでは」とか、「この男がモテるワケないのに」とか、「この人が俳優やってる(?)」といった意外性が沢山たくさんあって、最後はすべてを受け入れてしまう。
 
この映画『恋人たち』は、フランス的な構成で映画が作られている。
3組のカップルが決してハッピーではなく、恵まれていないが個性的なそれぞれの人生を歩んでいる。
その個性さは、実は平凡さの中に隠されてしまっているが、実はとても不条理である。が、それぞれが何か足りない"違い"とか、"人間的すぎる"体験をシラジラしくもやっている。しかし、それが大衆的というくくりの中で、目立つこともなく、だが本人はとても不満足である。
華々しくない出演者の容姿が、その不幸度をさらに強めていくので印象に残るし、映画らしさも感じたりと、ひと昔前の映画に戻ったような気にもなる。
 
『恋人たち』というタイトルとは似つかわしくないキャストと、ストーリーが意外性を与える。
 
2015年の橋口亮輔監督、脚本によるドラマ。
 
出演は篠原篤、成嶋瞳子、池田良、他

Oimachi Act./おい街アクト

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