シリーズ⑧吉本新喜劇最終回 ありがとう花紀京
(前回に続く)
3枚目のDVD。
1988年7月2日放映「おとこ同志」。
オールスター・キャストのような賑わいが、舞台一杯に繰り広げられる。
中山美保と末成由美さんのバトル(?)。
花紀京と帯谷孝史の漫才のようなやりとり。
花紀京の内場勝則への信頼感あふれたヤリ過ぎの無理強いが笑いを誘う。
岡八郎らしいズッコケる啖呵(たんか)。
1988年9月11日放送「太陽の男たち」
ここは木村進の木村進らしさに、花紀京が間寛平を手玉にとってもて遊ぶやり取りは、半分マジ(?)を思わせる。
そして島田一の介がここではコワイ役ではあるか。皆にオチョクラレて、コワイ男でなくなる…。
かなりアドリブが多いのが解かる。
そして木村進の立ち位置を間寛平が出過ぎて邪魔をしている(無意識に)。
ここでは、皆がのびのびと芝居をやっているのが面白い。
1989年6月10日放送「泥棒人生」。
花紀京が控えめな芝居。
この頃になるとギャグが多くなり過ぎて、花紀京の面白さが消されてしまうことを、花紀京が解かっていたと思われる。
間寛平、池乃めだか、島木譲二の"目立ちたい"が、芝居を変えている。
こうして吉本新喜劇についての出筆、8回シリーズを終える。
花紀京の存在が数多くの芸人を引き立て、そして彼らが一人前の役者として巣立ったことが理解できた。
あの昭和の温かい人情ある世界が、DVDを観ることで令和に蘇ってくる。
沢山の芸人がいて、沢山の努力や苦労や喜びがあって、ひとつの吉本の時代は築かれたのだった。
(終)
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