クロード・シャブロルの「引き裂かれた女」。 あまり良作とは言えない。ミス・キャストである。
2007年のフランス作品「引き裂かれた女」。
監督はクロード・シャブロル。2010年に他界したヌーベルバーグの巨匠で、実際にアメリカで起こった「スタンフォード・ホワイト殺害事件」を基に手がけた作品。
リュディヴィーヌ・サニエは今年43歳になる女優。
賢いようで賢くない若い女性を演じている。
初老の作家シャルル(リュディヴィーヌ・サリエ)と恋(?)に落ちる。
一方で資産家の息子ポール(ブノワ・マジメル)からも言い寄られる。
初老の先のない男性と、何不自由なく育ったものの"我がまま"で人間味に欠ける若者。
この2人の男性は、おそらく一般の女性からも嫌われるだろうし、一般の男性からも嫌われるに違いない。
と言うことは、この2人の男性の狭間でモテる女性。
この女性はバカだな!と男性も女性も感じてしまう。
こういった複雑な世界の男と女の恋物語は、日本人には、あまり好まれそうにない。
いかにもフランス的でありすぎて、現実味に欠ける。
バカな女と男の絡まった失念の世界は、一人の老人を殺害という形で殺してしまう。
この老人は、自分で選択したような死に様ではないか!
この老人の死に様には、仏教の世界がある。
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