令和食文化問答
今のカフェでのパスタのセット・メニューは、パスタの乾麺を80グラムを使う店が多い。
これにサラダ、コーヒー、デザートが付いて2000円前後。
そしてパスタの細い乾麺を使う所が増えている。
パスタ専門店は100グラムの乾麺を使う。
乾麺な原価は安いので、決して惜しんだりはしないが、早く調理が出来るのと、ソースの量を多くした方が好まれる今の傾向を反映している。
ひと昔前には、ニンニクをタップリ使う方が美味しいという料理人が多かったが、今はニンニクの匂いは嫌がられるようだ。
こうしてパスタの味や嗜好は変化している。
ペペロンチーノは、無難でニンニクが少な目の味へと変わったし、ニンニクの使用量は明らかに、イタリアン料理全体から減ってきた。
辛子明太子を使うパスタは、1970年あたりに考案された。
原点となるのは、生クリームに牛乳を合わせた物に、皮を取り除いたメンタイを混ぜ合わせる。
コショウ少々でソースは出来上がり。
茹でてすぐのパスタにソースをかけて、小ネギの刻んだモノと味付海苔の細く刻んだモノを乗せる。
これが元祖明太子スパゲティだった。
考案したのは小倉出身の料理人で、東京のレストランで福岡の味を創作した。
(終わり)
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