モノクロでドキュメンタリー色が強く出ているカナダ映画「静かなる叫び」を。
2016年、カナダのアカデミー賞「ジニー賞」の作品賞など9部門を獲得した「静かなる叫び」を観て欲しい。
この映画は1989年12月6日に起こった「モントリオール理工科大学虐待事件」を、モノクロによるドキュメンタリー・タッチで描いたサスペンス。
犯人像は、カナダ軍の入隊を拒否され、大学入試にも失敗したことが動機になったと報道されている。
女子大生を恨み、ライフル銃を持ち込んで大学内に乱入。工学部に籍を置く女子大生を狙って発砲をくり返した。14人を殺害した。
最後は自ら頭に銃を発砲し自殺。
この犯人はマルク・レピーヌという25歳の男性。女性の社会的、政治的、法律上の権利に優遇されている"フェミニズム"に憎悪していた。
父がアルジェリア出身で、男尊女卑の強い父親の影響を相当に受けていたと伝えられるが、精神的にもかなり崩壊していたとみられる。
この犯人は女性と交際して経験もなかったとか。童貞であったのだろうなどの憶測は伝わる。
日本でも起こった殺人事件「津山事件」に似たコンプレックスからの衝動的殺人と
どこか似ている。
この事件で多くの大学生がPTSDで苦しみ、中には自殺に至った人もいるほど、その衝撃ははすさまじかったそうだ。
監督はドゥニ・ヴィルヌーヴ。「ボーダーライン」の監督として知られている。
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