大人のサスペンス映画と言ったところか。「アメリカを売った男」は。
FBIの捜査官が、祖国アメリカを裏切った事件。米国史上最大の情報災害『ロバート・ハンセン事件』を映画化したのが「アメリカを売った男」(2008年の作品)。
アメリカの国家機密をソ連のKGBに20年以上も売り続け、その情報の被害総額は10億ドル以上と言われる。
アメリカのスパイ50名以上の名前も売り、その中の数名は死に追いやられたとされる。
そのロバート・ハンセンを演じるのは、クリス・クーパー。実物以上に怪しいFBI捜査官を演じている。
映画は111分間と長い。前半はさりげなく進行していくが、中盤あたりからスリリングな模様をみせてくる。
極秘の任務につくのはライアン・フィリップ演じるFBI訓練生のエリック・オニール。
プロ対アマチュアの静かなる対決は…。
祖国を売り物にした、実在の2人の若者を内側から描いた「コードネームはファルコン」が記憶に残っている。ぎこちない若者とはうって変わって、したたかな大人のやり口に感心しながら、何故にアメリカを売ったのか?は、僕は読めないのが本音。
監督・脚本はビリー・レイ。
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