解散が決まった。緊張感が解かれ、その空気が漂うバーズのラスト・アルバム「ファーザー・アロング」よりクラレンス・ホワイトの「ビューグラー」を。

バーズの後期のメンバーであった故クラレンス・ホワイトのギターの音色を聴く度に、この天才ギタリスト様は性格がさぞかしナチュラルだったのだろうと想像してしまう。
優しい河の水の流れのような輝きを秘めていて、今尚輝き続けている。天性のアーティストは奇をてらったりしなくとも、表現そのものが次元を超越した即興となる。アドリブがアドリブでない。絶対音感と相対音感のIQが180以上ありそうな業(ワザ)は神憑りだ。
 
バーズのラスト・アルバム「ファーザー・アロング」に収録されている「Bugler(ビューグラー)」は、クラレンス・ホワイトがリード・ヴォーカルをとっている。
 
この曲はバーズのクリス・ヒルマンの友人ラリー・マレイによる作品。
 
ラリー・マレイの愛犬「ビューグラー」がハイウェイで車にはねられて死んだ‼
「ビューグラー」に別れと天国への導きを歌にしているのが、とても土臭い。
 
歌詞は
「南部の白人労働者と老いぼれた猟犬はとても気が合っていた。ある日、ビューグラーが車にはねられた、ハイウェイで死んでしまったよ、という知らせが入ってきた。(中略)
ビューグラーのその死に祝福あらんことを。
神様がお前を天国へと導くであろうから。じゃあな、元気でな、ビューグラー」。
こういった慈愛にあふれたカントリー・ロックだ。
 
この1年後にクラレンス・ホワイトがライヴの後に、車に機材を積んでいたところを酔っ払いの運転する車にはねられて死んでしまう…。
この曲が深い意味合いを持つことになったのだが。
 
バーズのクラレンス・ホワイトが唄う「Bugler(ビューグラー)」を聴いて欲しい。

Oimachi Act./おい街アクト

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