僕が17才の頃の話だ。その②
門司港の沖仲士の仕事には、当たり外れがある。
楽な仕事は、ガラス、バナナ、電化製品(テープレコーダーなど)。
これは人の手は必要だが、クレーンなどが仕事をしてくれるので、そのお手伝い的な役割りをしたら良い仕事。
外れなんて言えないが、キツい仕事は「クズ鉄」、50キロの硫安。
セメントは40キロだから、この硫安に比べたら楽な方だろう。
「クズ鉄」をスコップでザルに入れて、荷揚げする仕事は、鉄の粉(クズ)が鼻から口、耳、目に入り、タオルを顔に巻いていても、二度とはしたくない類いのベルグ(ドイツ語で山のことで、山登りのように大変ということで、ベルグ=沖仲士の仕事)であった。
楽、キツいに関係なく一日の賃金には変わりがなかった。
だからギャンブル的であったので、また楽しかったのか!? (続く)
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