令和食文化問答・今は死語?「じよう」

戦後の日本人は「じよう(滋養)」という言葉をよく使っていた。
 
「食べなさい。これは滋養があるから」
「病気の時は滋養をつけにゃいけん」
 
「じよう」は明治初期から大正にかけて最も使われたと言われるから、戦後どころではなかったのだ。
 
「日本料理も目や口を楽しませるものだけではなく、滋養を取り入れるべきだ」と当時、食物調理論の著名人が本に記してある。
 
このくらいから、食べ物のカロリー表示が始まったとされる。
「滋養」はやがて「栄養」と置きかえられて使用されることになった。
 
獣肉、牛乳、牛の下、内臓などは、滋養に富んでいる素材、と「食道楽」(1903年出版の書籍)の中で記されている。
大正12年、1923年出版の「栄養料理法」には「栄養」という言葉が登場している。
 
「えいよう」より「じよう」の方が聞いた響きが強くて、とっても効き目がありそうだ。

Oimachi Act./おい街アクト

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