原作はサイコではない。作者の沼田まほかるは不本意な映画になったことにも沈黙を保つ。

「ユリゴコロ」は沼田まほかるの原作を大幅に変えてしまって、これがウマクいかなかった映画。2017年公開。
映画の興行も期待はずれだった。
サイコっぽく作ることが興行収入に繋がると、どこからか声が上がり、企画では盛り上がっただろう。
脚本、キャスティング、監督に力が及ばなかったのだろう。
若い世代にターゲットを向けたのが誤診。
作者の生き様から想像出来るのは、いとも簡単に人を殺す社会に対するアンチ・テーゼが原作の底辺にある。
映画では、殺人に絡む人間は生まれ持った【血】が人を誘導する。
又は幼い頃の親の愛が、その後の人を変質させる、その結果と言いたげに映る。
このテーマは出し尽くされて、新鮮さや鼓動、騒めきはなし。
松山ケンイチはどんな気持ちで役者として参加したのだろうか?
吉高由里子は演じていない。
木村多江が先輩役者として格を見せてくれる。
映画にしない方が良かったのでは。
Oimachi Act./おい街アクト

Oimachi Act./おい街アクト

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