センスの悪い監督、脚本、俳優、カメラマンが作る映画はタダでも観たくないが。
2018年に公開された「羊の木」は、センスがいい邦画だ。
その昔「がきデカ」という漫画を描いていた山上たつひこが原作、いがらしみきお作画の漫画「羊の木」を原作に、香川まさひとが脚本を。監督は吉田大八。
【羊】の意味は広く深くある。
供物として神聖な意味を持つ一方、その意味合いとは裏腹な不可解で気味悪い仮面を被った「悪」の意味も含む。
山上たつひこは漫画から小説と行き来する芸術家。そのあたりの考察により作品は深いし、センスが良い。
富山県の魚深市が舞台になっている本作は、男女6人の受刑者が街に移住して来る。
その受刑者の受け入れを市が責任を持って受け入れる。
過疎化を抑える政策の一環として。
まあ、発想が豊かだから映画はヒットした。
一捻り、二捻りないと漫画を原作に脚本は書く意味はない。
脚本がセンス良いならば、俳優を誰にするかもまたセンスを要する。
錦戸亮が田舎町の公務員になりきっている。
受刑者は松田龍平、北村一輝が危なっかしくて、面白い。
センスが良い映画は製作費を抑えても面白い出来になる。
興行てきにも大成功。
映画とテレビ・ドラマの違い。
映画はセンスが大切。
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