映画『草原の実験』
旧ソ連がカザフ共和国(現カザフスタン)で
1949年~1989年の40年間に行った
456回の核実験が映画のベースになっている。
原爆開発最高責任者は当時、
この地には 誰一人住んでいない
無人地帯と偽りの報告をしたと言われる。
これも怪しく、後の国の言い訳に
過ぎないかもしれない。
映画は全編を通じて台詞が無い。
美しい少女と父親の住む大地、
壮大な罪のない草原がまた美しく描かれ、
ありがちな少女への恋心を二人の若者が繰り広げ、
のんびりとした罪なき人、
自然との調和を描きながら映画は続く。
時折、不可解で不穏な父親の描写が、
さらに映画を謎めいた美しさを
不安感へと徐々に導く。
最後は恐ろしい結末となり、
旧ソ連の恐ろしさを思い知る。
2014年 ロシア映画
監督は新鋭アレクサンドル・コット 。
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