「マレーナ」はモニカ・ベルッチの役柄と少年から見た大人の女性への恋心が見事にミックスされた良作

「マレーナ」はモニカ・ベルッチという女優がいる。1964年うまれだから、今年56才。イタリアの女優、モデルであるが、史上最高齢のボンドガール(2010年公開の「007/スペクター」の時が51才)を演じた。この映画では、もう一人のボンドガールがいる。フランスの女優レア・セドゥ。(参考までに)
2003年のSF大作「マトリックスレロー・デッド」「マトリックスレボリューション」にも出演。フランス映画「アレックス」では、9分間にわたるレイプシーンを演じる。
13才の時、地方のカメラマンのモデルをしたのがきっかけで、1988年にミラノに拠点を移し、エリート・モデル・マネージメントと契約をする。やがてニューヨークに進出し、ドルチェ&ガッパーナやエル・フランスのモデルを務め、この頃から俳優としての演技指導を受け始める。
人気が出たのは、「ニュー・シネマ・パラダイス」の監督ジュゼッペ・トルナーレが2000年に制作した「マトーナ」。少年の一途な恋の物語をほのかに甘く、切なく描いたこの映画は、モニカ・ベルッチのはまり役だったと思える。目線が少年から大人の女性へと向けられる。「ニュー・シネマ・パラダイス」的な、叙情的さがあふれていた作品は、ジョゼッペ・トルナー監督らしさがあふれている。
個人的な見解からすると、モニカ・ベルッチはセリフが少ない方が良い役者だ。決して俳優として個性を作り出す演技力は、彼女には求められていないようでもあり、近づきがたい女性であった方が、映画にもいい味を出せる。
モニカ・ベルッチのファンは、彼女が役者としてよりも、セクシャルな女優としての期待を作品に抱いているようだが、セクシャルな女優としても限界があるように僕は感じるが。
「マレーナ」が彼女の代表作であることは、間違いない。

●2000年 イタリア・アメリカ合作 監督/ジュゼッペ・トルナトーレ 出演/モニカ・ベルッチ/他

Oimachi Act./おい街アクト

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