1955年12月3日 東京文化放送 ラジオ番組「ユア・ヒット・パレード」のベスト10

1位…「旅情」/映画「旅情」(英)主演男優のロッサノ・ブラッツィが唄った。
2位…「エデンの東」/ヴィクター・ヤング楽団
3位…「慕情」/フォー・エイセス(男性4人のコーラス・グループ)
4位…チャ・チャ・チャは素晴らしい/エンリケ・ホリン楽団
5位…ドリーム/レイ・アンソニー
6位…月光のセレナーデ/グレン・ミラー楽団
7位…ロック・アラウンド・ザ・クロック/ビル・ヘイリーと彼のコメッツ
8位…「テキサスの黄色いバラ」/ミッチ・ミラー楽団
9位…スイート・アンド・ジェントル/アーサー・キット&ペレス・プラード楽団
10位…テイク・マイ・ラブ/エディ・フィッシャー

とにかく1955年は名作映画が大ヒットした年で、「エデンの東」はサントラよりもヴィクター・ヤング楽団がシングル用に録音したデッカ盤の方が売れた。「エデンの東」はこのヒット・チャート1位という座を約3年間にわたり維持し、大記録をうちたてる。1955年9月30日にジェームス・ディーンが事故死したことが、伝説化されることになったことも起因するだろうが。
日本のポピュラー事情は、映画音楽から始まったといえるような要素が濃い。また、それほど映画が多くの日本人にこのまれたということも言える。「ロック・アラウンド・ザ・クロック」も、映画「暴力教室」のテーマ曲の感が強かったから、人気を得たとも言える。
映画音楽を聞くことから洋楽を知る時代であった。「黄金の腕」「誇り高き男」「知りすぎていた男」「上流社会が」「ヘッド・ライト」「道」「ジャイアンツ」「OK牧場の決闘」「雨にあるけば」「四月の恋」「鉄道員」「クワイ河マーチ」「大いなる西部」「真夜中のブルース」…。
60年代に入ると、アラン・ドロン主演の「太陽がいっぱい」が大ヒットし、このサントラがヒット・パレード番組の中で一年以上は上位にランクされる。
日本人にとっては、エリビス・プレスリーよりも、まだ映画音楽に心ときめく時代が続いた。そう、ビートルズ日本に伝わるまでは、”革命”は起こらなかったのだ。

Oimachi Act./おい街アクト

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