波多野菜央いいね!
波多野菜央のファースト・アルバムとセカンド・アルバムをじっくり聴いてみた。確かにセカンドア・アルバムの「直(ちょく)」は、シンガーソング・ライター”らしく”、素敵なアルバムに仕上がっている。
彼女の好きなところは、上手に唄おうとしていない”素”のシンガーであるところが一番だ。これは彼女が上手くないといっているのではなく、自分をさらけ出して唄う飾り気のないところが、僕は大好きなのだ。
僕が言いたいのはつまり、例えばサラ・ヴォーンは、いかにも「私、上手いでしょう‼」と言いながら唄っているように聞こえる。これが好きになれない。ノラ・ジョーンズは、「これが私なの」という唄い手。これもダメなのだ。
僕は多分に好きなミュージシャンが、ジョン・レノンやエリック・バードン、ニール・ヤング、アルバート・ハモンドといった、「いい歌を唄う」飾らないシンガーが生まれつき好きな人間なのだと、つくづく思っている。自分を飾って唄ったり、良く聴かせようとする唄い手。例えばマライヤ・キャリー、セリーヌ・ディオン、コニー・フランシス(古い‼)が好きになれない。
また決して唄おうとしないシンガーも苦手なのだ。ユーミン、ボビ-・ヴィントン(ミスター・ロンリの大ヒットで有名な)、山口百恵など。かなり好き嫌いの激しいリスナーだと思う。申し訳ない。
で、波多野菜央の「偽りのない声」と「歌唱法」には親しみがとてもわくし、貴重なシンガーだと思っている。
セカンド・アルバムは波多野菜央の個性がより強まっているようだ。ストレートな詞は、彼女にしか作れない世界からの贈り物だと思う。ファースト・アルバムの新鮮さは、優しさがあふれていた。セカンドでは優しさに、頼もしさが色濃く出ている。
大人が聴いても、「このシンガー、何か輝いている」と思うくらいだから、若い人達には「今を生きている」という共同体のような接点が見いだせるはずだ。生々しい音楽だから、ぜひおススめしたい。
アイドルはアイドルの席にいて下さい。
シンガーソング・ライタ―は、自分の唄いたい歌を作って唄って下さい。聞かせて下さい。。
それは「ステイ」と「テイク・イット・イージー」だから。
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