ジャズ・ヴォーカルのジャンルなんてない。シンガーであることを忘れないで

今はヴォーカリストと言うが、元々はシンガーだ。だからシンガーソング・ライターという言葉が今な使われているように、歌い手はシンガーだ。
あえてこの話を書いたのは、この世にジャズ・ヴォーカリストなどという括りはないのだ。
シンガーがジャズを唄うこともあれば、ポップスを唄うこともある。ノラ・ジョーンズはシンガーで、たまたまジャズを唄っているから、ジャズ・ヴォーカルのコーナーにCDがあったりするが、他のCDショップに行くとPOPSの所にあったりする。
ジャズ・ヴォーカルなんという括りがあると、誰のジャズ・ヴォーカルがいいのか?などと、下らないことで音楽を狭めてしまうし、うっとうしい。
かのフランク・シナトラはラスベガスに出演する位の大物シンガー。実に唄が上手い。「マイ・ウェイ」をシナトラ以上に唄えるシンガーがいない。美空ひばりの「川の流れのように」をそれ以上に上手く唄えるシンガーがいないように、別格は存在する。チャック・ベリーの「ジョニー・B.グッド」を彼以上に唄える人がいない。チャック・ベリーも別格だ。が、チャック・ベリーは「マイ・ウェイ」を唄えないというか、唄わないだろう。人が唄っている歌を、その人以上に上手く唄えないのなら、唄わない方がいいし、聞きたくもない。
「イマジン」はジョン・レノンにしか唄えない。「ハートに火をつけて」は、ジム・モリソンにしか唄えない。ロバート・プラント以上に上手に唄えないなら、唄わない方がいい。
ヘレン・メリルはシンガーで、ジャズ・ヴォーカリストではない。上手なシンガーがジャズを唄ったのなら、ジャズを唄ったのでジャズ・ヴォーカリストではない。
自分がいいと思ったものを聴けばいいので、ジャズが解かろうとかする行為はバカ臭い。
しかし、シナトラ、美空ひばり、高橋真梨子はスゴいシンガーだ。高橋真梨子はジャズを唄う。この人の父親はジャズメンで、小さい頃から父親にジャズを聞かされたとか。
スティービー・ワンダー、レイ・チャールズもオーティス・レディングも別格。日本で彼らのステージに出せるとしたら、そりゃ美空ひばりと高橋真梨子くらいだろう。

Oimachi Act./おい街アクト

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