【ネタバレ注意】アイルランドの実際の事件を基に作られた映画『リチャードの秘密』

主人公は南ダブリンの恵まれた家庭に育つリチャード。ラグビー部のエースで優等生。
いわゆる一般的に大人から評判の良い若者。
友達も多く、そのリーダーシップ性を認められ慕われている好青年。ところが好きになった女の子、ララにはコナーという恋人がいる。
このままならぬ恋がリチャードの唯一の弱点となる。ある晩、パーティーでリチャード、ララ、そしてコナー、その他多くの友達が集まって盛り上がるが、ささいなことでリチャードとコナーが喧嘩となり、これにリチャードの友達が加担してやりすぎた結果となる。
いわゆる酔っぱらった末の限度を越した暴力が生じる。コナーがふらふらと歩く姿を見て去ったリチャードは、次の日、ラジオでコナーの遺体が発見されたニュースを聞く。
正直に話をすれば、殺人事件にはならないのだろうが。リチャードの仲間は口裏を合わせて”秘密”を守ろうとする。事件を目撃していたララまでが嘘をついてリチャードをかばってしまう。若さ故の過失は、将来を見失うほどにの恐怖を呼び、悩み苦しむ。

この映画は日本におけるイジメ問題に重なる部分が大きい。イジメの図式=一人の被害者VS複数の加害者。被害者が自殺でもしたら一番の責任は誰にあるのか?複数を罰するのか?差別、セクハラ、パワハラと事件が後をたたない。何に対しての腹いせから、人が人を攻撃するのか?単調なストーリーではあるが、他人事ではない問題を含んだ作品だ。


監督は2015年作品「ルーム」が話題になったレニー・アブラハムソン


●2012年アイルランド映画 出演/ジャック・レイナー/ローシン・マーフィ/サム・キーリー/他

Oimachi Act./おい街アクト

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