著作権はグレン・グールドの為にあるなら納得する
多くのピアニストが
バッハを弾きたくないのは、
グレン・グールドには敵わないのを知っているからだろう。
グレン・グールドがいかに
バッハを異常なまでに弾きこなしたかは、
素人が聴いても解かる。
だから、ピアニストにしてみれば
太刀打ち出来ないとあきらめるだろう。
それでも弾いたピアニストは、
勇気ある”行為”でもある。
アンドレー・カブリーロフという
ピアニストがいる。
この人の弾いた
バッハのピアノ協奏曲集が
グールドのバッハを聴く人からすれば、
「上手い‼」と感心させられたぐらいだ。
ガブリーロフは
現役のピアニストの中でも一流。
グールド同様に
モーツァルトが好きではない。
彼の尊敬する人が
グレン・グールドと聞いて納得した。
グレン・グールドは
「ピアにズム」を嫌悪した。
「ピアニストではなく音楽家か、ピアノで表現する作曲家であるべきだ」と主張した。
楽譜が指定している
テンポ、強弱、タッチ、リズム、装飾記号、ぺダリングにおいて、
対位法を際立たせる手法を用いていた。
分散和音の一部を強調しながら
繋いで新たな声部を作ったり、
和声を分散和音にしたり、
逆アルペジオを使ったりもした。
これが出来たのは
グレン・グールドが実に器用であり、
指のタッチがやわらかかったかでもある。
彼が左ききであったことが
孤高の天才と言われるまでに
音楽理論を”発展”させてしまった原因で、
バッハをバッハ以上に見事に
”編曲”できた所為でもある。
変人扱いされるまで
彼方のピアニストになった彼のバッハは、
今でも愛好者が増えている。
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