ベートーヴェンを知ることは、ピアノ・ソナタ「月光」を好きになることから始まる

ベートーヴェンの交響曲で最も知名度の高い
第5番ハ短調「運命」は、
音楽家として何よりも大切な
聴覚を患い始めた20代の後半から、
過酷な運命に戦いを挑んでいく決意をして、
38歳になる年に完成された。

「運命」という愛称は、
彼の弟子のシントラ―がベートーヴェンに、
第1楽章の冒頭の主題についてたずねた時、
ベートーヴェンは
「運命はこのように扉をたたくのだ」と
答えたことからつけられたものだと言われる。

日本ではこの「運命」を使っているが、
外国ではほとんど使われていない。
これは日本人がタイトルを
付けてないと覚えないということから、
付けたものだと思われる。

クラシックが普及し辛いのは、
交響曲第〇番では解かりにくいこと、
拡がりにくいことから、
文部省がタイトルを付けるように
働きかけたと思われる。

ベートーヴェンの一生を
「嵐の一日に似ている」と述べたのは、
フランスの文部省ロマン・ロラン。

べートーヴェンのピアノ・ソナタの中で
最も有名で、広く愛されている
「月光」(ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調作品27-2)
当時、ベートーヴェンは
激しく恋をしていた
伯爵令嬢ジュリエッタ・ダイチャルディに捧げられた曲。
恋に破れた彼は、
自殺の決意まですることになるが…。

幻想的なこの曲は
「月光」と名付けてはいない。
「幻想風ソナタ」とだけ題している。

名盤として御紹介したいのは
ケンプ(P)
幻想的な気分を詩情豊かにあらわした優れた演奏。
グレン・グールド(P)
グールドならではの「月光」が聴ける。

Oimachi Act./おい街アクト

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