アメリカ南部の黒人差別を徹底的にたたいた作品。たたき過ぎたのかもしれない。「ミシシッピー・バーニング」

黒人差別をテーマにした
アメリカ映画を見ると、
きっと、ほとんどの日本人は
怒りの感情が沸いてくるだろう。

この差別意識は
日本人の抱える問題の良心にも
訴えかけてくることがある。
在日問題や被差別の問題に対してだ。

この映画は1984年に
ミシシッピー州の小さな町で起こった実話をベースに、
当時奇才と言われた
アラン・パーカー監督が、
アメリカのタブーに挑んだ作品だ。

アメリカ南部の風土は
ケネディー大統領と
キング牧師を、マルコムXを毛嫌いしている。
KKK団も登場し、差別を超えた
黒人虐待が日常的に行われている。

FBI捜査官(ヴィレム・デフォー)が
法の秩序の元での正義感をもって、
公民権運動家のリンチ、
殺人の捜査に乗り込んでくる。

ジーン・ハックマン扮する捜査官は
対照的に冷静さで対処していくが、
やがて激しく怒りが爆発して、
力づくで狂暴な捜査へと変わっていく。

映画の中に引き込まれ
一気に見終えることができる
サスペンス映画。

見事な出来映えだ。

 「ミッドナイト・エクスプレス」で
アカデミー賞を逃したアラン・パーカーが、
今度こそはと意気込みで作っただけに、
撮影賞を受賞した。

ヴィレム・デフォーと
ジーン・ハックマンの気迫が
余りに凄過ぎて、
賛否両論あった話も入ってきた。

アラン・パーカーは以後作風が変わる。
「エンジェル・ハート」「パーディ」と。

「ミシシッピー・バーニング」
1989年 アメリカ作品
監督/アラン・パーカー
出演/ジーン・ハックマン、ウィレム・デフォー、他

Oimachi Act./おい街アクト

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