手の大きく細い繊細な指の器用な男性はモテる
一時期話題になった
フジ子ヘミングのピアノ。
「ラ・カンパネラ」は
リストのピアノの作品。
正しくは「嬰ト短調パガニーニによる大練習曲第三曲 ラ・カンパネラ」。
パガニーニの超人的な
ヴァイオリン演奏を聴いたリストが
大変なショックを受けた。
自分もピアノのパガニーニになろうと奮起して、パガニーニのヴァイオリン曲をもとにしたピアノ独奏用の練習曲を作った。
全部で6曲からなり、
1851年、彼が40歳の時に
現存のような形で出版された。
その中でも「ラ・カンパネラ<鐘>」は
すこぶる有名。
パガニーニの
「ヴァイオリン協奏曲第二番」
の終楽章の旋律をもとにしたもので、
鐘の音を表現した部分は
原曲のものより、
鮮やかに描き出されている。
リストが11歳の時の話。
ウィーンの演奏会終了時における
あいさつの時、ベートーベンから
抱き上げられ祝福の接吻を
頬に与えられたエピソードもある。
神童嫌いのベートーベンが
公衆の面前での接吻――。
それを見た聴衆は熱狂したと伝えられる。
リストは9歳で初ステージを踏む、
聴衆を驚かせたと言われる。
天才児呼ばれされ、
女性から並々ならぬ
モテ方をした若き息子に、
父親が死ぬ間際に
「お前の女のことが心配だ」とつぶやいた。
それほど女難の相があったリストは、
作曲家の中でも最も恋多き二枚目だったと。
この「ラ・カンパネラ」を
初めて聴いたのは
女流ピアニストのセシル・ウーセ盤だった。
女性とは思えないほど
卓越した技巧、詩情を発散させながら
流れのよい演奏だ。
このピアニストも
女性ならではな
繊細な情感をあふれさせている。
そしてワッツ。
素晴らしいテクニックを持つ
ピアニストで音のキレいな、
しかも洪水のように美しさが溢れてくる。
が、情感のメリハリさに少し欠け、
テクニックにより
押さえられている感がある。
リストの曲を正確に最も弾く
ピアニストではあるが。
女性ピアニストがリストの
”女難の音”に感情的になるのかもしれない。
そこが女性と男性の
違うところかもしれない。
感情を女性は顕わに出す
ピアニストは多い。
またヴァイオリン二ストも多い。
男性にはやはりワッツの
「ラ・カンパネラ」か。
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