アメリカ文化の代用品で通用する芸能界 というマーケット文化を懐かしむ

日本の文化は”飽食文化”と言われることがあ
る。「飽食」とは?あきるほど腹一杯食べること、食べたいだけ食べられて、食物に不自由しないこと。
 
が、こういう意味合いも含む。
野菜が身体に良いと言われれば、猫も杓子も野菜、野菜。魚が良いと言われれば、魚、魚。肉が良いと言われれば、肉、肉。

食べ物に限らず健康ブームも来ては去り、また来ては去る。

ハウザー健康法、断食健康法、アロエ健康法、朝鮮にんじん健康法、しいたけ健康法、バーモント健康法、梅干し健康法、くこ健康法、紀源素健康法、プルーン健康法、にんにく健康法―。

つまりブームに踊らされてしまう国民であるという”皮肉”が込められているのだ。
 
食に限らず音楽の世界でもそうだと、日本に来たアーティスト達は言って去った方が多い。
 
中でも目まぐるしく変わっているのがアイドル。
テレビという強力な広告媒体は常にブームを作り続けていくメディアのようだ。
 
僕がテレビを観なくなって30年以上はたつ。
何か損をしたか?と自問自答すると、芸能人の名前と顔が一致しない。これが一番。損か得かは実は解からない。その余った(あえて使うが)時間は本を読むか、音楽を聴くか、映画を観るか、勉強(?)をするかに使っている。
 
前振りが長くなりすぎたが、元祖アイドルは誰なのか?という質問をある人からいただいたので、じっくりと考えた。

その答えは実に明解であった。

アメリカでエルビス・プレスリーらのロックン・ロールの火が付いた時、日本では彼らの真似をした若者が現れた。
 
若い人は名前すら知らないだろうが、日劇でロカビリーのステージに出演していた山下敬二郎、平尾昌晃、内田裕也、小坂一也、ミッキー・カーチスらだ。

彼らが唄っていたのはプレスリー、ポール・アンカ、ニール・セダカ、他、ポピュラーソングの日本語の歌詞版だ。
 
日劇ウェスタンカーニバルが若い女性でいっぱいになり、テープを投げるは、ステージに上がって抱きつくは、脱いだパンツまで飛んで来たという実話も残っている。

第一回目のウェスタン・カーニバルは1958年。

昭和35年の時だ。

この頃から内田裕也は「センキュー」(サンキューではなく)と言っていたが・・・。
 
ウェスタン?なんで?となる。
これが飽食文化の日本なのだから仕方ないか。
銀座の今でいうライブハウス「ACB」(アシベ)が、高校生の修学旅行の一番行きたい”名所”だったと。

Oimachi Act./おい街アクト

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