ディラン、ジョンレノンがいたからバーズも成長したという解釈も出来る

ロックの世界にも音楽家と呼ぶにふさわしいミュージシャンがいる。

ジョン・レノンは詩人であると言われるが、音楽家ではないだろう。
ストーンズのメンバーの中にもいない、とする。
ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンは、音楽家といえるミュージシャンだ。
そしてバーズの中のロジャー・マッギンが音楽家になっていった。

天性のセンスと音楽に対する好奇心が彼を育てていったともいえる。

もちろん60年間の地道な活動の賜物であってこその成長ではあるが。

バーズ解散後に初のソロ・アルバムを発表する。
タイトルは「ロジャー・マッギン」。
一曲目の「アイム・ソー・レストレス」では、ボブ・ディランのハーモニカでいきなり始まる。ギターの弾き語りで「ヘイ、ミスターD、僕に何が言いたいのかい。」・・・(途中から)、ヘイ、ミスターLに唄いかける。Dは
ディラン、Lはジョン・レノン、そして「ヘイ、ミスターJ」と語りかけていく。

Jとは?一説によるとミック・ジャガーか(?)謎のままだ。

こうしてこのアルバムは始まる。
1973年発表で、この時期にはジャクソン・ブラウン、イーグルスといった新しい才能も次々と出現している。
このアルバムにはオリジナルのバーズのメンバーが参加した曲もある。
チャ―ルド・ロイドのサックスを交えてのジャズっぽい雰囲気の曲もあり、ビーチ・ボーイズのブルース・ジョンストンを迎えた
「ドラッギン」
「ザ・ウォーター・イズ・ワイド」と、
その人を迎え入れただけに、その人のための曲作りがなされている。

ロジャー・マッギンはフォーク・ソングに目覚めたことがきっかけで、ギターやバンジョーを演奏するようになった。

10代の頃からボビー・ダーリンのバックを務めながら、音楽界へ踏み込んでいく。
彼の曲作りは、それまではヒット曲を作る立場であったが。
ビートルズが彼を変えた。
「ビートルズがやって来る。ヤア!ヤア!ヤア!」観て、ジョージ・ハリソン
の12弦ギターに着眼し、12弦のエレキ・ギター(リッケン・バッカー)に持ち替える。
こうしてバーズが結成された。
このアルバムは”通向き”に仕上げている。
「マイ・リンダ」はラテン風。「ドラッギン」はジャズ風で、5ビートの「アイ・ニュー・ウーマン」、「タイム・キューブ」はバンジョーとシンセだけのサイケ調。

様々なジャンル、バリエーションも豊か。
これまでの音楽活動の集大成とでもいうべき、”一人の音楽家”がすでに誕生しつつあったのだ。

Oimachi Act./おい街アクト

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